2016年7月7日木曜日

日記 20160707 データ



面白いデータを教えてもらいました。
とある大手書店の「山と食欲と私」の購入者の世代別割合。
50代以上…約20%
30〜40代…約50%
10〜20代…約30%
その他(約1%)
これ俺はすごいと思うわけです。50代以上の方が20%も買ってくれているんです。

50代以上の先輩達に向けて、30代の俺が漫画を描く事なんてできないと思っていたのに。大人が楽しんで漫画を買ってくれている。興味を持ってくれている。
山とメシ、かわいい女性はみんなの関心ごとなんだね。みんが興味のあることを描けばいいということがよくわかりました。

ただ、リアル書店だからこの数字というのはあると思います。リアル書店での売上は中高年代のほうが多くカウントされがちでしょう。
ネット書店や電子書籍の売上まで全部含めると、10〜40代の割合はもっと増えると思う。でもすごいこと。50代以上の読者がこんなにいるっていうことは。
老若男女、みんなが楽しめる漫画を描くことは、やりたいことのひとつだった。
もっと言えば小学生でも読めるはず。どうすれば小学生にも楽しんでもらえるだろうか。いいアイデアがあったらタグでもつけてネットに書いておいてください。目に留まるかも。

今まではなかなか全世代に向けて描く機会がなかった。そういう媒体や作品との出会いがなかった。でも、今回は自由に描かせてもらってるおかげで、やりたいことができている。とてもありがたいことです。
連載をいつまで続けられるかはわかりません。一応、担当からは「ずっと続けてほしい」と言ってもらっているけど、こればっかりはどうなるかわからない。明日死ぬかもしれないし、明日すごい作品が現れて全部読者をかっさらわれてしまうかもしれない。今はpv数、発行部数ともに伸びていて好調だけど、数字がでなくなったらおしまいです。競争があるので。
それでもやれる限りはこの全世代向け路線というものを継続したいです。家族でお茶の間で読める漫画、いいでしょ。これですこれ。お茶の間に置いてください。ぜひ。
茶の間がなかったら、家族間のLINEで共有してください。タブレットで回し読みでもいいし。
学校の教室で読む漫画にしては、ちょっと渋すぎるね。それはわかる。立場をわきまえず発言するのはイヤなんですよ。「山と食欲と私」がどういう漫画かはわかってる。お茶の間には似合うけど、教室には似合わない。でも、山岳部の部室には置いてほしい。あとは図書館だ。図書館に置く漫画としてなら、いいでしょ。誰か置いて。お願い。

病院とか歯医者さんとか食堂、ラーメン屋さんも歓迎です。置いて置いて。
ラーメン屋さんに、よくゴルゴとかナニワ金融堂とかバツ&テリーとか油でベタベタな漫画が本棚にあるじゃないですか。あれ、俺は漫画家としてのささやかな夢なんですよね。ああいうふうに置いてクタクタになるまで読んでもらえること、憧れる。

「山と食欲と私」を読んで登山の魅力に気づいたり、再発見してくれた人が沢山いることを本当に嬉しく思っています。
でも、俺は個人的には登山の素晴らしさを伝えるために描いているわけじゃないんですよね。読者の人たちを漫画で面白がらせたいだけです。日々野鮎美を追いかけて描いてゆくことが、面白いなぁと思ってやっているだけなのです。ただ、俺自身が登山や山ご飯を素晴らしいと思って描いてるので、結果として伝わっちゃってるんだと思います。
だから、非登山者の人たちが楽しんでくれるとすごく嬉しい。
登山をする人たちに共感してもらえることも同じく嬉しいですけどね。

老若男女向けというと、ケアしなきゃいけないベクトルが増えるわけだけど、内容的にあんまり丸くならないように、適度にスパイスを効かせながら。
どこまで描けるかなー。
1ページ1ページ、1歩1歩。
よく「漫画を描くしんどさ」は「登山」に例えられることが多いんですけど、登山漫画を描くようになって、ますます登山と同じだなと思う次第です。
ひとつだけ登山と違うことは、引き返せないことですね。怪我や病気をしても描き切らないと終わらない。
いや、この何日か体調が悪くてですね…。本音を言えば引き返して少し寝たいんですけど、目の前の原稿山の山頂まではいかないとね。